2012
    07.23

    国家の品格

    Category: オススメの本
    著者は「武士道精神こそ世界を救う」と言っていました。
    そして「名誉と恥」というものを重んじることの重要性も書かれています。
    最近の女性や子供、高齢者や障害者、マイノリティを過剰に保護する「弱者こそ正義」という考え方にも異を唱えています。
    強者が弱者が守るのは道理ですが、弱者が「我々は守られてしかるべきだ!」と声高に叫ぶのは道理ではないと私も思います。

    そしてそれがマスコミが第一権力になった民主主義の末路だと書いています。
    "国民は成熟した判断ができる"という前提がそもそも成立していないから、自由や平等はフィクションの域を出ないのです。
    海外では、倫理観を教える時に神の存在に頼りますが"神は自由と平等を与えなかった"と教えられないので、こういう歪みを生んでしまうのでしょう。


     国家の品格 (新潮新書)

     著者:藤原正彦



    最初に著者である藤原正彦は「日本は敗戦の記憶や、さまざまな要素によって武士道精神を失ってしまった。そして、改革=改善と勘違いして、それまでの微風をかなぐり捨てて無闇な改革に走ってしまった」と言っています。
    そして、かつての日本は、そこまで欧米に馬鹿にされるような国ではなかったと、いくつかの例をあげて説明しています。
    さらに海外からやってきた共産主義や資本主義、社会主義や実力主義の欠点に付いても、過去の歴史を振り返りながら説明しています。
    藤原正彦さんがアメリカで数学を教えていた時、学生はみな正しい綴りで単語を書けなかったそうです。
    学生に「何を学んでいたんだ」と聞くと「英語の授業ではタイピングを習っていた」と言ったそうです。タイピングは上手くなりましたが、その技術で間違った英語を打っても意味がありません。

    また藤原正彦は、とある大教授にこう聞かれたそうです。「夏目漱石の『こころ』の中の先生の自殺と、三島由紀夫の自殺とは何か関係あるのか」
    藤原正彦さんは、つたない英語で日本人の死の美学を説明したそうですが、本には"誤魔化した"と書いてありました。
    インド人のプログラマーが多いのは、日本で言う掛け算九九を、19×19まで教えているからだそうです。
    小学生の頃から、パソコンで遊んでいたからではありません。
    日本人が、英語を無理して話そうとすることにも、同じことが言えますね。

    言語はツールです。今は有能な翻訳ソフトもありますし、中身を磨くことが重要だと思わされました。

    【click】

    会津藩に日新館という藩校があったそうです。白虎隊も教えを受けていたのですが、ここへ入る子弟に対して次のような掟がありました。

    1、年長者の言うことに背いてはなりませぬ
    2、年長者には御辞儀をしなければなりませぬ
    3、虚言をいふ事はなりませぬ
    4、卑怯な振舞をしてはなりませぬ
    5、弱い者をいぢめてはなりませぬ
    6、戸外で物を食べてはなりませぬ
    7、戸外で婦人と言葉を交えてはなりませぬ
    そして「ならぬことはならぬものです」と結ばれています。

    私は、唸るほど納得させられました。
    1は一見、若者に不満が出そうなものですが、これを徹底すれば年長者はいい加減なことが言えなくなります。そしてそんな姿を見て育った若者は年長者を尊敬し、いずれ尊敬される年長者になろうと思うはずです。
    2を徹底することで、己の立場をしっかりと学べますし、3~6は人としての基本で、理由もヘッタクレもありません。
    7も、無闇やたらにするものでもないでしょう。

    明治初年に来日した生物学者のモースは、日本人の優雅と温厚に感銘し「なぜ日本人が我々を南蛮夷テキと呼んだか、段々判ってくる。日本に数ヶ月も滞在していると、どんな外国人でも、自分の国では道徳的教訓として重荷となっている善徳や品性を、日本人が生まれながらに持っていることに気付く。最も貧しい人々でさえ持っている」と書いたそうです。


    オーケストラには、さまざまな楽器があります。しかし、それらを全てあわせたような楽器があっても役には立ちません。ヴァイオリンは、ヴァイオリンのようになってこそ価値があるのです。
    国際社会における日本人も同じだと、藤原正彦さんは言っています。
    日本人は、日本人のように考え、言い、行動することに価値があるのです。

    楽しくオススメ記事を書こうと思ったのですが、説教臭くなったことをお詫びします。また、私がかいつまんで代弁しているので、誤解を招く記事になっているかもしれません。もちろん、そうならないように努力していますが、私が調べて書いたわけではないので、政治家のスピーチのような異臭を感じる方もいらっしゃると思います。私自身、読みながら感銘を受ける一方で、眉唾だなと思う事もありました。なので、ぜひ買って、隅から隅まで読んでもらいたい本です。
    また、記事の長さの関係で取り扱いませんでしたが、この本では、倫理観について多くのページが割かれています。
    この本を意見を衝突させて、自らの倫理観を再確認してみてはいかがでしょうか?
    <記事タイトル一覧>
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    コメント
    おはようございます。

    本作は、日本人で良かったと思わせてくれる作品でした。
    印象に残っているのは、
    著者がが学生に、「もののあわれ」を伝えるためにカラスの俳句を教えたところ、
    その学生に「カラスは、それからどうしたのか?」と聞かれ愕然としたシーンですね。

    そうですよね。私も、日本人の良さを、見失わないでほしいと思います。

    ぷっちんdot 2012.07.23 05:58 | 編集
    こんにちは♪

    ハマの三文芝居さんがお幾つぐらいの方かわかりませんが、私はまだ親や学校の先生が怖い(偉い)と育った世代なんですね。
    若い頃は今の若者ほどの自由はなかったし、大人はうるさいばかりでしたね。
    で、今、私がうるさい大人になってます。(笑)

    良い意味での本音と建前、ハレとケ、親しき仲にも礼儀あり、そういう日本人らしいものが嫌がられている時代ですね。

    楽しくなくても説教臭くても、興味深くて面白い記事でしたよ。
    機会があれば、一度読んでみたいです。

    とはいえ、まだミミズクさん半分ぐらいなんですよね・・・
    5分10分の細切れじゃなく、子供達が寝静まった時間に朝まで没頭して読みたい・・・
    体力が持ちませんが・・・(笑)
    いぱおかんdot 2012.07.23 18:30 | 編集
    ぷっちんさん、こんにちわ。

    >本作は、日本人で良かったと思わせてくれる作品でした。
    そうですね。私は、日本人も捨てたもんじゃないな、と思いました。

    ものあわれを伝えるための俳句も印象的でしたね。
    私はどちらかというと、カエルの方が強くイメージできたので、外国人がドバドバと飛びこむ絵を想像すると知って笑ってしまいました。
    日本人独特の感性というものは失われてほしくないですが、同時に保つ難しさを感じました。
    ハマの三文芝居dot 2012.07.23 20:52 | 編集
    いぱおかんさん、こんにちは♪

    たしかに、私は厳しく育てられた世代ではないですね。
    先生に、ツバがかかるくらい顔を寄せられて大声で怒鳴られたことは何度もありますが、殴られたことはありません。
    怒るより、諭すように教えられました。
    しかし、私のような感性の鈍い人間には向いていない教育だったような気がします。

    勉強についていけない人のための教育だったと思いますが、自ら学ぶことが多すぎて、逆に見捨てられたように感じた生徒も多かったんじゃないかと勝手に思っています。
    ならぬことはならぬものです。という説得力が、当時の屁理屈な私に通用するか解りませんけどね(笑)
    ……最近はそういう風に考えるようになってしまいました。


    ミミズクと夜の王は、じっくり読んであげてください。
    一気に読まなければいけないような早い物語ではありませんから、ゆっくり読んだほうが楽しめると思いますよ。
    コメントありがとうございました。
    ハマの三文芝居dot 2012.07.23 21:06 | 編集
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    <スラムダンク>

    特殊な能力を持つ人間が、スポンサーを背負い、ヒーローとして活躍する。
    <TIGER & BUNNY>

    空から、言葉の通じない少女が落ちてきて、世界崩壊の危機を教えてくれる。
    しかし、その少女の母親こそが、世界崩壊を企てている犯人だった。
    <テイルズオブエターニア1>

    未来から来たロボが、将来すごい発明をする子供を殺そうとする。
    その子供は、未来人と現代人の間に生まれた子供だった。
    <ターミネーター>

    完全犯罪を好きなだけ起こせる兵器を手に入れた天才少年が、自慢の正義感を暴走させ、新世界の神になろうとする。
    <デスノート>

    まだドラゴンが空を飛んでいた時代。女神に選ばれてしまった妹を守る為にカイムは、死にかけのドラゴンと心臓を交換する「契約」を行う。
    <ドラッグオンドラグーン>

    魔王に封印された島を、主人公たちが謎を解いて復活させていく。
    <ドラゴンクエスト7>

    罪の意識から、自分を他人に提供する死に方を求めた男がいた。
    <七つの贈り物>

    知能指数が低く、良い人すぎるガンプは、事情を察知するのが遅れ、いろいろな事件に巻き込まれてしまう。
    <フォレスト・ガンプ>

    カズキは、人助けをしようと思ったら殺されてしまい、逆に助けられてしまう。
    その過程で不思議な力を手に入れたカズキは、自分を助けてくれた少女の為に戦うと決意した。
    そしてカズキの心臓の代わりに動いている核鉄には、とてつもない秘密が隠されていた。
    <武装錬金>

    時空犯罪者を取り締まるはずのハルナが、時空犯罪を起こしてしまい、未来を失ってしまう。
    しかしその本当の原因は、主人公にあった。
    <僕たちのパラドクス>

    主人公は心から相棒を尊敬していた。
    しかし相棒が、その熱い正義感から小さなヤラセを行い、主人公の倫理観が崩壊する。
    <ボーダー>

    心から願えば叶う異世界に召喚された少女たちが、その世界の危機に立ち向かう。
    しかし、その危機こそが「願い」から生まれていた。
    <魔法騎士レイアース>

    物質を再構築する魔法。
    それで世界全体を作り変えようとする女神と、それに立ち向かう不死の魔法使い。
    <マテリアルパズル>

    デイヴには魔法使いの素質があった。
    そして1000年以上も前から続く戦いに終止符を打つ。
    それは魔法と科学の融合だった。
    <魔法使いの弟子>

    死に場所を求めていたミミズクが、美しい魔王に食べられたいと願い、夜の森に入る。
    <ミミズクと夜の王>

    登場人物が全員キチガイで、SEXしまくりで近親相姦までするし、道徳的な観念が全くない。
    そんな高校生たちの青春の日常。
    <ROOM NO.1301おとなりさんはアーティスティック!?>

    殺人を強制される精神状態になった優しい人が恋をする。
    その気持ちに共感し、次の行動が読める刑事がいた。
    しかし刑事は、もう刑事としての仕事を行いたくなかった。
    <レッド・ドラゴン>

    ゴミとも呼ばれるような男が、ボクシングを行い、恋をして、自分がクズでない事を証明する。
    <ロッキー>

    アシタカは、人助けでもらった呪いで、故郷を追われる。
    そして呪いの根源を発見するも、そこでは苦しみながらも一所懸命に暮らしている人たちがいた。
    <もののけ姫>

    かつて大切な仲間を失い、それ以来ずっと仲間割れをさせてから人殺しをしてきた男。
    そこに堅い絆で結ばれた海賊団がやってきた。
    <ONE PIECE THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島>

    敵対する両家。その子供同士が恋に落ちる。
    それが世界の崩壊すらも引き起こす大問題に発展してしまう。
    <ロミオxジュリエット>

    盗難事件を潜入捜査しているつもりだったが、犯人を尊敬し、犯人の妹に惚れ、カーレースの魅力にとりつかれ、犯人の逃走を手伝ってしまう。しかし、それは失恋を意味していた。
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