2014
    04.29

    魔女狩りマニュアル

    Category: その他
    ナショナルジオグラフィックで、魔女狩りに関する番組をやっていました。
    かなり興味深かったので、記事にしてみましたよ。


     図説 魔女狩り (ふくろうの本/世界の歴史)




    ≪あらすじ≫
    かつて行われた魔女狩り。
    魔女を告発し、拷問し、処刑する。
    その狂気の所業には、ある手引き書が存在していた。

    ラテン語で、マリエスマリフカラム。
    直訳すると「魔女への鉄槌」
    1486年に執筆された256ページにも及ぶラテン語の文献だ。

    それまでにない総合的な百科事典であり、裁判の手引き書だというだけではなく、魔女が実在する証拠と、死に値すると証明する為に書かれた本だった。
    人々に「魔女術とは何か」を理解させる為の正式な書物として扱われ、16世紀から17世紀にかけて、3万部以上が印刷された。
    そして「魔女への鉄槌」は、疫病のようにヨーロッパ全土に広がる。
    さらにアメリカ大陸にも上陸を果たした。
    この集団パニックが収まるまでに、およそ6万人もの女性が、魔女と断定され、処刑された。

    なぜ「魔女への鉄槌」は、ここまで恐ろしい魔女狩りのバイブルとなってしまったか。

    そもそも「魔女への鉄槌」が刊行する前から、魔女狩りは存在していた。いくつかの専門家が、魔女に関する文献を書いている。しかし「魔女への鉄槌」よりも影響力のある本は生まれなかった。
    1500年代から1600年代初頭の魔女狩りは「魔女への鉄槌」で普及した概念によって行われている。
    何度も版を重ね、多くの人が読み、魔女の存在を信じた。
    「魔女への鉄槌」以前には、魔女狩りに対して懐疑的な人も多かったが、みな「魔女への鉄槌」を信じた。
    その理由に、著者の熱意が挙げられる。

    ハインリッヒ・クラーメル。
    ラテン名は、インスティ・トリス。
    史上最悪の魔女迫害者だ。

    1485年、オーストリアで、魔女裁判が行われた。
    容疑は、呪い。
    呪文と薬を使って、病気や死をもたらした罪だ。

    そこでハインリッヒは、悪魔の影響下で行われた性行為について、質問を繰り返した。そして乱交行為こそ、魔女術の始まりだと主張した。
    しかし地元の司教が派遣した弁護士が反論。女は、無罪を勝ち取った。
    その翌年から、ハインリッヒは「魔女への鉄槌」を書き始めた。

    復讐の為だ。
    ハインリッヒは、魔女狩りに協力しない権力者たちを恨んでいた。

    「魔女への鉄槌」が世に広まれば、自分への反論を黙らせ、自由に魔女狩りがてきるようになる。
    それだけでなく、魔女狩りのマニュアル本としての役割を果たす本だった。

    弱さと性欲によって突き動かされる魔女が、肉体を持つ具現化された悪魔だと証明し、魔女は、火炙りにして根絶すべき存在であると語られる本。
    なぜ悪魔が、女に魔力を与えるかという神学的な論証や、魔女が行う魔女術について解説されている。
    また魔女狩りの手法についても書かれており、魔女を法律上正式に告発する手引書にもなっていた。

    魔女に、真実を告白させる為の手段。つまり拷問にも深く解説されている。
    これを読めば、誰でも魔女を告発し、拷問し、火あぶりにできる。
    しかも世界の終末を回避する為という大義のある殺人だ。

    この本が、多くの信頼を勝ち取った理由のひとつに、高名な共同執筆者の存在があった。
    ヤーコプ・シュプレンゲル。
    有名なケルン大学の教授だ。
    しかし「魔女への鉄槌」は、ハインリッヒの手で書かれた本であり、ヤーコプの関わりは非常に薄かった。

    また教会から認定された本であったという事実があった。
    これで多くの人が「魔女への鉄槌」を信用した。
    しかし、これも偽造だった。

    ケルン大学から得られた推薦も、検証してみると確かな物とは言えなかった。

    そんな本だったが、極めて刺激的で、感情的で、過激な言葉で綴られた「魔女への鉄槌」は、多くの人に影響を与えた。
    推定3万部も刷られ、読者は「悪魔崇拝者が陰謀を企てている」と本気で考えた。そして集団ヒステリーを起こし、女たちを拷問する。
    さらに魔女狩りに対して否定的な発言をした者も拷問され、火あぶりにして殺した。

    最初は「魔女への鉄槌」に対する批判もあったが、ヒステリーを起こした民は、魔女狩りを始めざるを得なかった。

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    ≪感想≫
    そもそも最初の魔女狩りは、異教徒の呪術を撲滅する目的で行われたそうです。それが、いつのまにか悪魔崇拝者の話になり、魔女を告発し、処刑する為に利用され出した。
    最悪の流れですね。
    こういう風に、目的が変化していく流れが、私は嫌いです。

    例えば、菜食主義です。
    元々の菜食主義は、健康思考の偉い人たちが始めたそうですが、今の菜食主義は、動物愛護の理念から行われています。
    よく知らないので適当な発言は控えるべきかもしれませんが、従軍慰安婦の問題とか、シーシェパードの言ってる事は、適当で根拠のない感情論に感じられます。
    つまり目的がズレてしまっているパターンに含まれると感じています。

    「魔女への鉄槌」は、頭が狂ってしまった男の主張が、まるで大義であるように書かれた本です。
    そういう主張って、怖いですね。
    でも、それを判断する明確な方法が存在してません。
    どうやって対処すべきか、悩みますね。

    その魔女術として、ヒョウや雷雨を降らせたり、動物や家畜を不妊にさせたり、透視能力があったりという例が挙げられていました。
    一応、死んだり不遇にされたり、死に至る病を広めたり、子供をさらって生贄にしたり、人を食らい生き血を飲んだり、自然災害を引き起こしたりという例も挙げられていました。
    えー・・・なんだかショボいなぁとか思ってしまいました。
    だって悪魔ですよ?

    魔女は、肉体を持つ具現化された悪魔だっつーのに、ヒョウや雷雨を降らせれば、そりゃ作物が実りにくくなり、人間は飢えて苦しむでしょう。
    でも、その程度?
    悪魔が人間をどーにかしようと思ったら、呪われて、もっと酷い事になる気がします。

    またコウショクな女性は、悪魔と関係を持っていると、何度も語られていました。
    なぜ?
    いーじゃん別に。
    ってかエロい女って夢のような存在じゃないんすか。
    昔の白人の発想って意味わからんなー。

    そもそも「魔女への鉄槌」には、たくさんの生々しい性描写があったそうです。
    だから読まれたんじゃねえかと私は思いますね。
    だって昔は、今ほど本が流通している世界じゃありませんでしたよ。なのに256ページもある本を3万部も売られ、読まれたと信じるなんて無理です。
    しかも横書きで、びっちり字が書いてありますからね。今でいう500ページくらいのハードカバーとか、それ以上の本だった気がします。

    たぶん当時の人は、エロ目的で「魔女への鉄槌」を読み、その信者になっていったでしょう。
    当時は、面白い映画やアニメのない環境ですからね。
    その興奮たるや、私が薬物を接種するよりも効果があったに違いありません。そして行われた拷問には、性的なものもあった気がしますね。魔女はエロエロの存在だと思ってますから当然です。
    その立場にあれば、私だってしたかもしれません。

    っていうか、なぜ当時の人は、魔女狩りが頭おかしい行為だと疑わなかったか不思議でなりません。
    吊るし敬具で、対象者の肩が外れるまで手首を引き上げたり、頭蓋骨に穴を空ける器具や、親指を潰してしまう器具を使ったりして「私は魔女だった」と言わせて、何の意味があるか。
    やっぱりエロい拷問がしたくてしたくて・・・

    「悪魔が、女性に魔力を与える事を神様がお許しになった」
    私が、今回の番組内で一番驚いたフレーズがこれです。
    神が許したなら、魔女狩りしちゃダメじゃん!!
    キリスト教、っていうかカトリックの人が、神様をどのように考えてらっしゃるか知りませんが、悪魔が女性に力を与える事を神がお赦しになったんならOKでしょう。

    神学って、学って文字がついてますけど、学問としては全く成立してない気がしますね。
    心構えとか、良い人であろうとする考え方としては優秀だと思いますが、進化論とかすべて無視して神を信仰してるってのは、ちょっと厳しさがあるような気がします。

    ちなみに魔女に選ばれる女は、圧倒的に農家の女が多かったそうです。
    薬草治療とか、まじない師も対象になり、拷問され、神の名のもとに火あぶりにされたそうです。

    話によれば、貧困が魔女になるカギだそうですよ
    悪魔が「言う通りにすれば金持ちになれる」などと嘘を吐き、魔女になる。そして番組内では「貧困は罪だ」と語られていました。
    当時、土地を借りて、年貢を納めながら生活していた農民たちに「貧困は罪だ」ってそりゃ罪っていうより詰みですよね。
    貧困を理由に火あぶりにされるなんて「オーマイゴッド」って感じです。
    <記事タイトル一覧><気に入った文章集>
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    <ONE PIECE THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島>

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    <ロミオxジュリエット>

    盗難事件を潜入捜査しているつもりだったが、犯人を尊敬し、犯人の妹に惚れ、カーレースの魅力にとりつかれ、犯人の逃走を手伝ってしまう。しかし、それは失恋を意味していた。
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