2012
    08.20

    「スラムダンクに学ぶ才能の取り扱い説明書」

    断じて行えば鬼神もこれを助ける
    ハマの三文芝居です。

    スラムダンクに出てくる赤木剛憲は、インターハイ出場をかけた海南高校との試合を、毎晩、思い描いていました。一年の頃からずっとです。
    赤木剛憲は、家で筋トレをして、個人練習をして、ひとり朝錬をして、神奈川最強のセンターになるべく努力しました。そうすれば優勝できると信じて、赤木剛憲は練習したのです。
    しかし本当に彼に必要なものはそんな努力ではありませんでした。


    作中にこんなやりとりがあります。
    「神奈川NO,1の看板は今日限りでおろしてもらう」
    「お前にゃ無理だ魚住」
    「オレじゃない。ウチの仙道がやる」

    そしてその後、魚住はこう思います。
    「うちには点が取れる奴がいる。オレが30点も40点も捕る必要はない。オレはチームの主役じゃなくていい」
    これは赤木剛憲のセリフではありません。しかし、のちに赤木剛憲も同じ心境になります。

    この境地にたどり着くまで、赤木剛憲には必要なものがありました。

    自分でも言っていましたが、赤木剛憲には経験と技術が足りていませんでした。
    負けた時はだいたいそれが原因でした。
    ただ、チームに負けがつくだけで、ゴール下で赤木が負けたことなど一度たりともなかったのかもしれません。2年生の時に魚住と対した時には、チームの敗北が決定した状況下で、魚住を押さえこみつづけました。

    そんな赤木剛憲は、最高のチームメイトを得て、格上の相手に出会います。
    山王高校の河田です。

    「オレが河田に勝てなければ湘北は負けると思っていた……オレがダメでもあいつらがいる。あいつらの才能を発揮させてやればいい。そのために体を張れるのはオレしかいない」
    そして初めて、赤木剛憲は自分の器を知ったのです。

    逆に宮城リョータはその辺りをよくわかっています。
    背が低く、シュートも下手だからこそ、自分の実力がよくわかるのでしょう。
    そんな宮城リョータは作中、カウンターで3対1という有利な状況で、あえて仙道に真正面から挑むという判断を見せます。
    彼は彼なりに、自分の活躍する場面をいつだって探しているのです。
    宮城リョータはポイントガードというポジションのせいもあり、攻撃の起点にこそなれど、プレーをしめくくることはありません。そもそも宮城リョータが持っている武器は少ない。その中でも、パスカットからのカウンターは派手で、試合の流れを引き寄せる最高のプレーです。
    リョータは、いつもそれを狙っています。


    話を赤木剛憲にもどします。
    ダブルスコアで負けてヘラヘラしている先輩。
    「お前とバスケをやるのは息苦しいよ」と言ってやめていった同級生。
    個人練習や居残り練習をしない部員。
    彼らのせいで赤木剛憲は、周囲の人間に期待することを止めていたように思います。

    赤木剛憲は厳しい人です。
    やめた部員は数知れれず。私がバスケ部でも、とっくにやめていたでしょう。
    だからこそ、赤木剛憲は熱意を燃やし、自分がチームを率いるんだと躍起になった部分もあるはずです。

    しかし勝てない。
    バスケットボールはチームスポーツです。

    才能のある人が、才能を発揮できる場を得るのにも、才能が必要なのです。
    その才能は赤木剛憲にはありませんでした。
    しかし安西先生にはありました。小暮くんにもあったかもしれません。
    その才能がなく、埋もれて消えていった才能ある人は多いでしょう。安西先生のような人に恵まれなかった人も多くいたはずです。
    しかし、それも三井や桜木、流川に宮城といったチームメイトを得て、大きく変化します。

    赤木剛憲が豊玉戦終盤、油断し、スクリーンアウトを怠った桜木を怒鳴りつけるシーンがあります。
    「相手は大阪の代表になるほどのチームなんだぞ!! ナメてんじゃねえ!! これは全国大会なんだ!! 絶対に油断するな!! いいか!! 一瞬たりとも油断するな!!」

    私はこのシーンを読んだ時、思わず涙してしまいました。
    赤木剛憲は、生まれて初めてチームでバスケットボールをやったのです。


    赤木剛憲は、豊玉高校相手に痛烈な全国デビューを飾ります。その時の小暮くんの心の声がまた泣けます。
    「ずっとそう思っていたよ赤木。お前は全国でもトップレベルにあるってな」

    それは確かに本当でしょう。しかし、赤木剛憲がもっと自分の本当の才能に気付き、他の4人を活かすようにゴール下でプレーしていたら、もっと早く全国に来れたのではないでしょうか?
    「遮二無二シュートにいくな、ムチャだ…………パスがさばければな」
    と牧も言っていました。

    去年の翔陽は、背の低いチームだったらしいですし、3Pシューターさえいれば……いや、せめて3Pラインから切り込んですぐの位置から打てるプレイヤーがいれば、ベスト4まではいけたかもしれません。
    心の底から3Pシューターを望み、三井の復帰なり、後輩シューターの育成なりに力を入れていれば……

    すべて机上の空論です。しかし惜しまれる。

    小暮くんが、綾南戦で3Pを決め、試合を決定づけるシーンは有名ですね。
    もしかしたら、あれが赤木剛憲が3Pシューターを求めた名残だったのでは?

    一瞬そう思ったのですが、たぶん逆です。
    赤木剛憲を活かすには?
    と小暮くんが考えた結果が、あの3Pシュートだったと思います。


    赤木剛憲には、そういう助けが必要でした。
    だからもし、あなたに才能がなくとも、才能のある人が身近にいれば、その人の手伝いをしてあげてほしい。
    才能がある人というのは、孤独です。
    三井も、流川も、沢北もそうでした。あなたにも、心当たりがあると思います。

    彼らには"仲間"が必要です。

    私たちがいくら努力しても、才能は得られません。
    本当の仲間にはなれない。桜木たちのように、一緒にコートで戦えるようにはなりません。しかし、才能のある人の手助けはできます。
    ベンチから、小暮くんのように見守る立場にはなれる。

    そうすれば、もしかしたら、その人があなたをインターハイに匹敵する場所へ、連れていってくれるかもしれません。
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    不良かつバスケのルールも知らないくせに天才を自称する桜木が、たくさん練習し、試合中に工夫し、徐々に活躍していく。
    <スラムダンク>

    特殊な能力を持つ人間が、スポンサーを背負い、ヒーローとして活躍する。
    <TIGER & BUNNY>

    空から、言葉の通じない少女が落ちてきて、世界崩壊の危機を教えてくれる。
    しかし、その少女の母親こそが、世界崩壊を企てている犯人だった。
    <テイルズオブエターニア1>

    未来から来たロボが、将来すごい発明をする子供を殺そうとする。
    その子供は、未来人と現代人の間に生まれた子供だった。
    <ターミネーター>

    完全犯罪を好きなだけ起こせる兵器を手に入れた天才少年が、自慢の正義感を暴走させ、新世界の神になろうとする。
    <デスノート>

    まだドラゴンが空を飛んでいた時代。女神に選ばれてしまった妹を守る為にカイムは、死にかけのドラゴンと心臓を交換する「契約」を行う。
    <ドラッグオンドラグーン>

    魔王に封印された島を、主人公たちが謎を解いて復活させていく。
    <ドラゴンクエスト7>

    罪の意識から、自分を他人に提供する死に方を求めた男がいた。
    <七つの贈り物>

    知能指数が低く、良い人すぎるガンプは、事情を察知するのが遅れ、いろいろな事件に巻き込まれてしまう。
    <フォレスト・ガンプ>

    カズキは、人助けをしようと思ったら殺されてしまい、逆に助けられてしまう。
    その過程で不思議な力を手に入れたカズキは、自分を助けてくれた少女の為に戦うと決意した。
    そしてカズキの心臓の代わりに動いている核鉄には、とてつもない秘密が隠されていた。
    <武装錬金>

    時空犯罪者を取り締まるはずのハルナが、時空犯罪を起こしてしまい、未来を失ってしまう。
    しかしその本当の原因は、主人公にあった。
    <僕たちのパラドクス>

    主人公は心から相棒を尊敬していた。
    しかし相棒が、その熱い正義感から小さなヤラセを行い、主人公の倫理観が崩壊する。
    <ボーダー>

    心から願えば叶う異世界に召喚された少女たちが、その世界の危機に立ち向かう。
    しかし、その危機こそが「願い」から生まれていた。
    <魔法騎士レイアース>

    物質を再構築する魔法。
    それで世界全体を作り変えようとする女神と、それに立ち向かう不死の魔法使い。
    <マテリアルパズル>

    デイヴには魔法使いの素質があった。
    そして1000年以上も前から続く戦いに終止符を打つ。
    それは魔法と科学の融合だった。
    <魔法使いの弟子>

    死に場所を求めていたミミズクが、美しい魔王に食べられたいと願い、夜の森に入る。
    <ミミズクと夜の王>

    登場人物が全員キチガイで、SEXしまくりで近親相姦までするし、道徳的な観念が全くない。
    そんな高校生たちの青春の日常。
    <ROOM NO.1301おとなりさんはアーティスティック!?>

    殺人を強制される精神状態になった優しい人が恋をする。
    その気持ちに共感し、次の行動が読める刑事がいた。
    しかし刑事は、もう刑事としての仕事を行いたくなかった。
    <レッド・ドラゴン>

    ゴミとも呼ばれるような男が、ボクシングを行い、恋をして、自分がクズでない事を証明する。
    <ロッキー>

    アシタカは、人助けでもらった呪いで、故郷を追われる。
    そして呪いの根源を発見するも、そこでは苦しみながらも一所懸命に暮らしている人たちがいた。
    <もののけ姫>

    かつて大切な仲間を失い、それ以来ずっと仲間割れをさせてから人殺しをしてきた男。
    そこに堅い絆で結ばれた海賊団がやってきた。
    <ONE PIECE THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島>

    敵対する両家。その子供同士が恋に落ちる。
    それが世界の崩壊すらも引き起こす大問題に発展してしまう。
    <ロミオxジュリエット>

    盗難事件を潜入捜査しているつもりだったが、犯人を尊敬し、犯人の妹に惚れ、カーレースの魅力にとりつかれ、犯人の逃走を手伝ってしまう。しかし、それは失恋を意味していた。
    <ワイルドスピード>
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