2015
    03.29

    アレキサンダー

    アレキサンダーの父は、言いました。
    「人は、王に生まれるのではない。
    ――王になるのだ。剣と痛みによって」


    故郷に帰ろう、と寂しそうに言ったアレキサンダーは、その瞬間に初めて、王になった気がしました。


     アレキサンダー プレミアム・エディション [DVD]

     出演:コリン・ファレル
     アンジェリーナ・ジョリー
     ロザリオ・ドーソン 他


    ≪あらすじ≫
    かつてアレキサンダーという神がいた。
    彼は、人間の姿をしていた。
    そして他の人間と同じように、子供時代があり、夢があった。
    アレキサンダーは、東方の土地を夢見ていた。

    アレキサンダーは、誰よりも無謀で、勇敢だった。
    気が狂った馬を乗りこなし、死を恐れない。
    そして何よりも名誉を重んじた。

    「いつか僕も壁画になる」

    アレキサンダーは、若くして王になる。
    そして多くの国が反旗をひるがえした。

    アレキサンダーは、たった4万の軍勢で、25万ものペルシャ軍を相手にした。
    そして勝った。

    犠牲は大きかったが、手に入れたものも大きかった。

    アレキサンダーは、世界の王となった。

    そしてアレキサンダーは、獲得した土地の王族を殺さず、家族として迎え入れた。

    アレキサンダーは、字を読めぬ民に教育を与え、自由を与えた。
    それを世界中に広め、王国を作る。

    そのためにアレキサンダーは、アジアの山岳民族長の娘を第一妃にした。
    それが、今まで一緒に戦ってきたマケドニアの仲間たちの怒りを勝った。

    さらに7年もの遠征で、故郷の者たちは、アレキサンダー王の栄光を忘れ始めていた。

    それでもアレキサンダーは、雪山を超え、遥か東を目指した。
    彼らは、移動する帝国と化していた。
    移動する先々を征服し、略奪し、通過する。

    やがて、アレキサンダーは謀反を受ける。
    その程度のことは、簡単に回避可能だったが、アレキサンダーは傷ついた。
    「私は、周りが見えないほど傲慢なのか?」
    「時として、最善を求めすぎることが、傲慢と呼ばれます」
    「では私は暴君だ」


    それが何よりも不名誉だった。

    いよいよインドに挑む。
    インドを越えれば、海。
    船を作り、故郷へ帰れる。
    その出陣式で、クラテロスという英雄が口を開いた。
    「我が王よ。私は陰口が嫌いです。潔くありません。私は、部下を大勢失いました。女を知らぬまま死んだ者、病気で死んだ者、スキタイのオクソス河畔で惨殺された者、名誉ある死に方をした者、運に見放されて無惨に死んだ者。8年前には、4万もの仲間がいました。王と共に、1万6000キロ以上来ました。雨の日も、照りつける太陽の下でも、あなたの為に戦い、多くの敵を殺しました。そして生き残った者は、わずかです。なのに、まだ東へ進み、キチガイ猿どもと戦い、象などという怪物の棲む地で100の川を渡るのですか」
    クラテロスは、兵士と共に戦い、傷ついたアレキサンダー王を心から尊敬していた。
    しかし、アジアは広すぎた。
    これ以上は戦えない。
    「お前の言うとおりだクラテロス。私が悪かった。古参兵は、早く帰すべきたった。まずは銀盾隊から。次に7年遠征に参加した者。手当もたっぷりつけよう! 故郷に帰れば、財産と、愛する妻や子供に囲まれ、英雄として歓迎され、生涯尊敬される。
    そして、静かに死ぬ。
    だが、それは夢だ!!
    ペルシャ女に子供を産ませ、財産を手にして、お前たちは実直な姿を失った。男にとって堕落した生き方に染まっている。それが現実だ!
    お前たちも理解してるはずだ。年月が経つにつれ、人々の記憶は薄れ、お前たちの手柄は忘れられる。そして「アジアで王を見捨てた男』として語られるようになる!
    私は進み続ける!!
    アジアの兵と共に!!!」


    この演説で、民の心は完全に離れてしまった。


    ≪感想≫
    蛇と人は同じ。
    手にするのにためらえば、噛みつかれる。


    だそうです。
    たしかにそうかな、と思いますね。
    意外とズケズケと踏み込んでくれるとありがたいってこともありますからね。

    そして英語では蛇を「シー(彼女)」と呼ぶのですね。
    そして神は「ヒム(彼)」
    ・・・なるほど。

    過剰な行動や感情は、人を貶める。
    というセリフも出てきました。

    過剰なことが大好きな私は、まさに最低の人間だと、理解できます。

    そういえば、この頃は、同性愛は全く問題ない時代でしたっけね。
    映画を見ていても、特別不自然に感じる点はありませんでした。


    また獲得した土地の王族を家族として迎え入れるのは、すごく良い方法だなと思いました。

    ただ、それが悪く働きました。

    アレキサンダーの父は「将軍・偉大な王」と呼ばれ、常に部下との話し合いで戦を決めました。
    しかしアレキサンダーは、純粋に「王」と呼ばれ、一方的に支配した。
    それが威厳だった時もありますが、状況が悪くなれば、不満も爆発してしまいますものね。

    戦闘シーン、ダンスシーン、都、衣装、音楽。
    どれも贅沢すぎる内容でした。
    特に、武装したラクダや象は、迫力がありました。

    他の映画では見られない映像って魅力的に感じます。


    最後に、アレキサンダーが一人で突進するシーンのセリフを引用して終わります。

    「勇敢に生きることは素晴らしい!!
    名声は永遠に残るのだ!!
    マケドニアの兵よ、なぜ退却する!?
    永遠に生きたくないのか!!」

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