2013
    05.10

    ドラッグオンドラグーン ストーリーサイド

     戦い傷ついたカイムは、死にかけたレッドドラゴンに出会う。
    「殺すがよい。ただ……我の命は奪えても、魂までは汚せぬぞ」
     トドメを刺さずとも死ぬであろうレッドドラゴンの傷と、妹のいる部屋までたどり着けぬであろう己の傷を重ね思わせてカイムは言った。
    「まだ生きる意志はあるのか? おまえもオレも、生き延びるには、他に道はない」
     剣を振り上げて、カイムは叫んだ。
    「契約か? 死か? 答えろっ!」



     ドラッグオンドラグーンストーリーサイド

     著者:映島巡(永嶋恵美)
     イラスト:藤坂公彦


    主人公のカイムは、小国の王子。しかし王子になる日は来なかった。ブラッグドラゴンによって国は滅ぼされ、両親は死に、親友であるイウヴァルトとも別れた。
    カイムは現在、連合軍に所属し、ブラッグドラゴンとの関係が噂される赤き眼の帝国軍と戦っていた。
    復讐者だが、同時に妹であるフリアエを守るためでもある。
    フリアエは不運にも"女神"に選ばれ、赤き眼の帝国軍に狙われていた。
    だからこそ、カイムは契約者となったのだ。

    契約とは、人間が人間以外の生き物と心臓を交換することで、共に新たな力を手に入れる行為。人間側は、その代償として、体の一部の機能を失う。
    心臓を交換しているので、片方が死ねば両方が死ぬ運命となる。

    【click!】

    この作品には、ドラゴンやエルフ、魔法などが出てきますが他作品とは印象が違います。
    フェアリーは邪悪で汚れた魂を持ち、エルフの血は魔力を跳ね返し、ゴーレムは無垢で残忍な心を持ちます。
    そして、彼らと契約する人間たちも、最低な奴ばかりです。

    しかし最低な彼らも、人間の本質からはハミ出していません。狂った世界の中で、生きようと必死でもがいているのです。
    だから私は、彼らを愛おしく思うのでしょう。

    神や天使、神殿も出てきますが、同じく意味が違います。しかし最低でバカな彼らは、私たちと同じように神に敬意を払い、祈り、天使を神の使いだと信じて、神殿を守っているのです。

    そして、幻想を信じたまま死ぬ。

    カイムは血を浴びながら戦い続けますが、やがてフリアエを忘れ、血を求めるようになります。

    ダークファンタジーと呼ぶには苦しすぎる作品です。
    真実の愛こそが煮詰めた血液よりも甘く、他人の死を願う幻想が包む希望の物語。


    この本は、ゲームのシナリオを文章にしたものです。
    私はこのゲームが好きで、おそらく100時間以上はプレイしました。武器も全部集めましたし、その半分は、物語を解き明かしました。
    しかし、原作であるドラッグオンドラグーンは完成度も低く、名作と呼ぶには値しません。隠れた名作、という呼び名が限界でしょう。というのも、世界観の完成度が高すぎて、アクション性のあるゲームとマッチしておらず、それぞれが空中分解しているのです。

    だから私はこの本に出会って歓喜しました。しかも、シナリオだけを追っている本ではなく、それぞれのキャラクターや設定を掘り下げた最高の本だったので、天にも昇る気持ちです。

    この本は、プレイ中に「あれ? どういう意味だ?」と思った部分を全てシナリオに沿って教えてくれます。
    例えば「封印」の本当の意味について、ゲームをプレイしただけでは理解できません。
    簡単に説明しますと「3ヶ所の封印が女神を支える。女神が死んだ時、封印が次の女神を選ぶ。3ヶ所の封印が壊された状態で女神が死ぬと世界が再生される」という神話があります。
    これを「再生の卵が孵る」と表現します。
    一見、救済のようですが真実は違う。レッドドラゴンだけが全てを知っていて、そして全てを理解しているのです。

    本当に信じるべきは何か?
    そして"再生の卵"や"封印の女神"という言葉が示す本当の意味を理解した瞬間、あなたはキャラクターと感情を共有するでしょう。
    ゲームをプレイした人は絶対に読むべきでしょう。そしてプレイしていない人にも、ぜひ読んでもらいたい一冊です。
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    コメント
    こんにちは♪
    ン十年前、ドラクエが発売された頃、近所の子供達にスーパーマリオの名人と呼ばれていたんですよ。(笑)
    他のゲームはしなくなっても、ドラクエが出るたびそれに合わせてゲーム機を買い換えて・・・
    でも、3年ぐらい前のDSで出たのは途中でほっぽりだしてしまいました。
    もうダメです。ゲームは根気が続きません。(笑)

    すごく好きそうな内容です。
    機会があれば、読んでみたいです。
    とはいえ、ミミズクが途中で一度没収され、奪還してきたところです。
    そんでもって、竿竹が来てしまった・・・読み始める前に、延長をお願いする事になりそうです。トホホ
    いぱおかんdot 2012.08.01 15:38 | 編集
    いぱおかんさん、こんにちは♪

    作品の魅力が少しでも伝わったようで嬉しいです。
    思い入れが強い作品ほど書くのがたいへんなので、報われた気がしますよ。

    ドラッグオンドラグーンをぜひとも読んでいただきたい! のですが上記のリンク先も品切れですし、もう刷っていない本なので、入手は困難かと思われます。

    まずはゆっくりミミズクと夜の王か、さおだけ屋さんをお読みになって、それから気が向けば探してあげてください。


    それにしてもなぜ没収されたのでしょうか……?
    ハマの三文芝居dot 2012.08.01 18:22 | 編集
    こんばんは♪

    わかりにくい書き方をして、ごめんなさいね。
    以前は、本は購入派だったんだけど、引っ越しを2回してそのたびに本を千冊単位で処分してしまった事と、今は子供達の本を中心に購入して親の本を置くスペースがなくて図書館派になったんですよ。
    今は、ネットで予約もできるし、昔ほど不便ではなくなりましたしね。
    でも、図書館は2週間で延長の手続きをとらないとダメなんですよね。
    しかも、他の人の予約が入ってると、また申し込んで待つ事になります。(泣)
    私は何度も同じ本を読む事は、よっぽど気に入った本しかしないので、こっちの方が合っているようです。
    だから、たぶんドラッグオンドラグーン ストーリーサイドもあると思います。
    いぱおかんdot 2012.08.02 21:38 | 編集
    いぱおかんさん、こんばんは♪

    なるほど、図書館派だったのですね。
    しかし読みたい時にすぐ読めないのはツラいそうです。
    私は寝る直前に「あれ? あのシーンってどうやって解決したんだっけ?」などと言いながら起きあがって本を読みだす人なので、没収されちゃうと泣いちゃいますね。
    とはいえジャマに思う事もありますし、何度も読み返すのが当たり前ですし、本がないと寂しいですし……それぞれに最善策がありそうですね。

    ともかく、ドラッグオンドラグーン ストーリーサイドを読んでいただけそうで嬉しいです。
    本当に素晴らしい、愛情に満ちた悲しい話なので、ぜひ期待して読んでください!!
    ハマの三文芝居dot 2012.08.03 20:57 | 編集
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    そして旅をして、夢を実現しようと努力して、多くの物を手に入れる。
    <アルケミスト>

    イヴマリーの家系は、代々身体が弱く、早死にしていた。
    だからこそイヴマリーは、自分が生きた証を立てる為に、新しい名詠式の開発に挑んでいた。
    そしてイヴマリーは自分の全てを、血の繋がらぬ息子に託した。
    <イヴは夜明けに微笑んで>

    カールは、何に対しても消極的で、無益な男だった。
    そして唯一とも呼べる友人に誘われてセミナーへ行き、イエスマンになる。
    全ての誘いにイエスと答えてしまうカールは、さまざまな問題に巻き込まれてしまう。
    <イエスマン>

    宇宙人に襲われて、宇宙人の武器を奪って、宇宙人を倒す。
    <インディペンデンスデイ>

    船で生まれた少年が、一流のピアニストになる。
    しかし紆余曲折あり、少年は船と共に生涯を終える決意をする。
    それを、親友が阻止しようとする。
    <海の上のピアニスト>

    異世界に呼び出された少女が、肉弾戦で世界を救う。
    <ふたりはプリキュアmaxheart>

    誰にも必要とされていない。自分が行方不明になってもニュースにならない。
    そんな剛士が、異世界に行き、魔王となって魔物と共に生きる。
    そして即席の魔王に忠誠を誓い、戦死する魔物たちがいた。
    <A君(17)の戦争 まもるべきもの>

    夢と現実の区別がつかなくなった男が、世界を終わらせようとする。
    <COWBOY BEBOP 天国の扉>

    モノマネ達人の少年が、大好きな野球で甲子園を目指す。
    <風光る>

    偽善者を引退して、本当の恋をした雪野。
    しかし彼氏は、もっと深い闇を抱え、自分を偽っている人だった。
    <彼氏彼女の事情>

    神の力とも呼べる能力を持つ大男が、生きる事に疲れ、自ら死を望む。
    それを本当の犯罪者だと思っていた刑務官の目線から描かれた映画。
    <グリーンマイル>

    最強の人造ポケモンであるミュウツーが、クローンポケモンを作り、人間へ復讐しようとする。
    しかし、その戦いは無益で、悲しみしか生まなかった。そしてミュウツーは、命の尊さを知った。
    <劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲>

    海賊王を目指すルフィは、夢を追いかける人を笑わない。
    そして努力をバカにしたり無下にしたりする人を野放しにはしておけない。
    <劇場版ワンピース>

    死を恐れたアレンは、父親を殺して悪い魔法使いに仕えてでも永遠の命を欲した。
    そして間違いを重ね、テルーに命が続いていく事を教えてもらう。
    <ゲド戦記>

    仲間にハメられ、相棒を殺されたダニーが、他人を頼り、真犯人を探し出す。
    <交渉人>

    幽霊が見える少年が、地縛霊を開放させ、持ち霊にして、シャーマンファイトに挑む。
    <シャーマンキングpart1>

    苛められていても一生懸命に働いているシンデレラに、魔法使いが協力してくれて、王子様と結婚する。
    <シンデレラ>

    ハルヒは面白い現実を求めていた。
    その為にSOS団を結成し、世の中の面白い事を探そうと奮闘する。
    しかしハルヒこそが、何よりも面白い存在だった。
    <涼宮ハルヒの憂鬱>

    盗賊狩りをしているリナが、非常に価値のある盗品を手に入れてしまい、追われる立場となる。
    そして伝説上の怪物と出会ってしまった。
    <スレイヤーズ>

    不良かつバスケのルールも知らないくせに天才を自称する桜木が、たくさん練習し、試合中に工夫し、徐々に活躍していく。
    <スラムダンク>

    特殊な能力を持つ人間が、スポンサーを背負い、ヒーローとして活躍する。
    <TIGER & BUNNY>

    空から、言葉の通じない少女が落ちてきて、世界崩壊の危機を教えてくれる。
    しかし、その少女の母親こそが、世界崩壊を企てている犯人だった。
    <テイルズオブエターニア1>

    未来から来たロボが、将来すごい発明をする子供を殺そうとする。
    その子供は、未来人と現代人の間に生まれた子供だった。
    <ターミネーター>

    完全犯罪を好きなだけ起こせる兵器を手に入れた天才少年が、自慢の正義感を暴走させ、新世界の神になろうとする。
    <デスノート>

    まだドラゴンが空を飛んでいた時代。女神に選ばれてしまった妹を守る為にカイムは、死にかけのドラゴンと心臓を交換する「契約」を行う。
    <ドラッグオンドラグーン>

    魔王に封印された島を、主人公たちが謎を解いて復活させていく。
    <ドラゴンクエスト7>

    罪の意識から、自分を他人に提供する死に方を求めた男がいた。
    <七つの贈り物>

    知能指数が低く、良い人すぎるガンプは、事情を察知するのが遅れ、いろいろな事件に巻き込まれてしまう。
    <フォレスト・ガンプ>

    カズキは、人助けをしようと思ったら殺されてしまい、逆に助けられてしまう。
    その過程で不思議な力を手に入れたカズキは、自分を助けてくれた少女の為に戦うと決意した。
    そしてカズキの心臓の代わりに動いている核鉄には、とてつもない秘密が隠されていた。
    <武装錬金>

    時空犯罪者を取り締まるはずのハルナが、時空犯罪を起こしてしまい、未来を失ってしまう。
    しかしその本当の原因は、主人公にあった。
    <僕たちのパラドクス>

    主人公は心から相棒を尊敬していた。
    しかし相棒が、その熱い正義感から小さなヤラセを行い、主人公の倫理観が崩壊する。
    <ボーダー>

    心から願えば叶う異世界に召喚された少女たちが、その世界の危機に立ち向かう。
    しかし、その危機こそが「願い」から生まれていた。
    <魔法騎士レイアース>

    物質を再構築する魔法。
    それで世界全体を作り変えようとする女神と、それに立ち向かう不死の魔法使い。
    <マテリアルパズル>

    デイヴには魔法使いの素質があった。
    そして1000年以上も前から続く戦いに終止符を打つ。
    それは魔法と科学の融合だった。
    <魔法使いの弟子>

    死に場所を求めていたミミズクが、美しい魔王に食べられたいと願い、夜の森に入る。
    <ミミズクと夜の王>

    登場人物が全員キチガイで、SEXしまくりで近親相姦までするし、道徳的な観念が全くない。
    そんな高校生たちの青春の日常。
    <ROOM NO.1301おとなりさんはアーティスティック!?>

    殺人を強制される精神状態になった優しい人が恋をする。
    その気持ちに共感し、次の行動が読める刑事がいた。
    しかし刑事は、もう刑事としての仕事を行いたくなかった。
    <レッド・ドラゴン>

    ゴミとも呼ばれるような男が、ボクシングを行い、恋をして、自分がクズでない事を証明する。
    <ロッキー>

    アシタカは、人助けでもらった呪いで、故郷を追われる。
    そして呪いの根源を発見するも、そこでは苦しみながらも一所懸命に暮らしている人たちがいた。
    <もののけ姫>

    かつて大切な仲間を失い、それ以来ずっと仲間割れをさせてから人殺しをしてきた男。
    そこに堅い絆で結ばれた海賊団がやってきた。
    <ONE PIECE THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島>

    敵対する両家。その子供同士が恋に落ちる。
    それが世界の崩壊すらも引き起こす大問題に発展してしまう。
    <ロミオxジュリエット>

    盗難事件を潜入捜査しているつもりだったが、犯人を尊敬し、犯人の妹に惚れ、カーレースの魅力にとりつかれ、犯人の逃走を手伝ってしまう。しかし、それは失恋を意味していた。
    <ワイルドスピード>
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