2017
    08.07

    ムーンパレス

    独白スタイルの本を読んだのは、すっごい久しぶりでした。
    たぶんグレートギャッツビー以来ですね。

    そして、こいつは「とんでもねぇ本」です。
    とにかく淡々と、激情も哀願もなく、人生が語られています。
    こんなに読者と温度差のある本は初めてだーよー!!

    しかし心地良い文章でした。
    私が今まで読んだ本の中に、ムーンパレスに近い作品はないと思います。

    なぜか「良い経験をした」と思えるような本でした。


     ムーン・パレス (新潮文庫)



    ≪あらすじ≫
    僕<マーコ・フォッグ>は、コロンビア大学へ通い、1000冊以上の本を抱えて暮らしていた。しかし、ずっと読まずに過ごしていた。
    それらはビクター叔父さんの本だった。そしてビクター叔父さんは唐突に亡くなった。
    1967年の事だった。

    すでに母であるエミリーを失っていた僕には、もう血縁者は残されていなかった。
    父親など、初めからいなかったから。

    僕は、ビクター叔父さんが遺してくれた本を片っ端から読んだ。
    そして読んだ本から売り飛ばしていった。
    この頃の僕は、ひどく金に困っていた。
    僕は、絶えず空腹を感じ、食べ物の夢を見た。

    そんな頃、キティに出会った。
    その出会いは、少なくとも良い出会いとは言えなかったと思う。しかし、そのおかげでキティは、僕のアパートまで来てくれた。
    「あなたの身が危ないと思ったから、そして他人をあんなに気の毒に思ったのははじめてだったから」
    そして実際に、僕は命を救われた。

    やがて僕は、車椅子生活を送る老人の家に住込み、働くようになる。
    その老人は、トマス・エフィングという名で、86才には見えぬほど老いぼれていた。そして盲目だった。

    しかし時に、盲目ではないかもしれないと思わせた。
    毎日、変わった眼鏡をかけたり、布を巻いたり、そういう風にして僕をからかうのが好きな人らしい。
    そして、それは嫌がらせの域にまで達していた。

    トマスは、怪物であり、と同時に善人としての尊敬しても良いと思える人物としての要素も備えていた。それ故、彼を徹底的に恨む事は不可能だった。

    ある時、僕が大昔に母を失くした話をすると、トマスも大切な友人を失った話をしてくれた。
    そしてトマスは、自分の死亡記事を書くと言い出した。
    トマスは、自分という物語を話し、僕に記録させた。続きを読む
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    2016
    07.07

    獅子座の君へ

    血液型は、いろいろ言われるから性格に影響あると思うけど、星座は関係ないだろ。
    と思いつつ本屋で立ち読みした結果。

    めっちゃ当たっとる!
    なんじゃこりゃ!
    ワシは典型的な獅子座B型かいな!

     獅子座の君へ 獅子座の君が、もっと自由にもっと自分らしく生きるための31の方法 (12星座の君へシリーズ)

     著者:鏡リュウジ


    ≪あらすじ≫
    本書には、獅子座が自分らしく自由に生きる31の方法が載っていましたが、その中でも心当たりのある10項目をご紹介。
    続きを読む
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    2016
    01.01

    ROOM NO,1301#4 お姉さまはヒステリック!

    いいですか。
    49ページです。
    ものすごくエロい挿絵が入っているのは49ページですよ。

    たまに「小説に、挿絵など不要」と言われる方がいますね。
    でも、この48ページから49ページにかけては、そんなこと言えないと思います。

    ものすごくエロい絵だなと、パッと見たときは思うかもしれません。でも挿絵とは逆側ページを読むことで、戦慄します。
    そして絵の本当の意味を知ることになります。

    ……さらに興奮します。

    これはライトノベルの理想的な構造だと思います。



    健一との長く激しいセックスの末、ホタルは気を失った。
    激しくし過ぎたかもしれない。と健一は反省する。
    「俺って反省してばっかりだよな」
    火がつけば、もう何も見えないかのようだった。ホタルが実の姉であることも、自分には別に彼女がいることも忘れ、求め合った。いや、求め合ったのかもわからない。
    ハッキリしているのは、結局、健一はホタルを求めたことだけだ。
    もしホタルが自分と同じくらい求めていたなら、今ごろ、ホタルは隣で話をしているはずだ。

    健一は、ホタルとの会話の代わりに、今までの言葉を思い出していた。
    今日のこと、そして昨日のこと。少しずつ遡りながら、健一は自分が聞いていた言葉がずっと別の意味だと気づいていく。
    ホタルは、ずっと健一のことを好きだった。

    ホタルは目を覚まして、自分がしたことを改めて認識した。
    「後悔はしていない。問題のあることをしたとは思ってる。でも後悔はしていない」
    それからホタルは、健一をお風呂に誘った。
    「今までのずっとおあずけを食ってたんだから……今日一日くらいお前を独り占めにしたってバチは当たらないだろ?」


    「もしそのまま出したいなら、今日は大丈夫だからな」

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    2015
    10.10

    それでも、人を愛しなさい。生き方、働き方を教えてくれる26の言葉

    私は、中学受験をしたときに感じました。

    人は弱点を克服できない。
    だから長所を伸ばすしかない。

    それと同じことが書いてある本でした。
    弱点を克服しても、得意にはならない。それは自信につながらない。

    しかし今の私は、少し違うと思っています。
    弱点は、克服するためにあり、そのうえで長所を伸ばすべきだと思っています。




    ≪あらすじ≫
    現代を生きる多くの人々が、人としての「在り方」を見失いそうになっている気がします。
    「在り方」とは、言わば人として「どう生きるか」ということです。
    そして、生きる指針の大きな一つが「人を愛する」ということだと思います。
    人を愛するとは、「人を思いやる」ことでもあります。

    人は誰もが、いつも心の奥底で「誰かに愛されたい」「認めてほしい」と願っています。
    それは、人を愛することで初めて手に入るもの。
    私たちは人を愛し、愛されることで、自分の生きる価値や人生の意味を見出し、前向きに生きられるのです。

    とはいえ、人を愛すること、思いやることは難しい。
    人間は不完全な存在で、多くの欠点があり、好き嫌いもある。
    けれども私たちは、そうしたことで簡単に人に失望してはいけません。それでも人を愛さなければならないのです。

    <なお、あらすじでは勝手に12の言葉にしぼり、引用と感想を混ぜていますので、ご注意ください。>

    1.礼儀正しさにまさる攻撃力はない。
    キングスレイ・ウォード

    人に会ったら笑顔で挨拶。
    何かしてもらったらお礼を欠かさない。
    間違えたら、謝る。
    これがリーダーに必要な資質。
    たった、これだけ。

    「命令」ではなく「お願い」で仕事を配る。
    「たまにはお風呂掃除くらいしてよ!」
    と妻に言われてもやる気は出ない。しかし、
    「私は部屋を掃除するから、お風呂の掃除をしてくれない?」
    と言われれば、やる気も出る。続きを読む
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    2015
    09.23

    アルケミスト8

    少年は「あなたは僕に何も教えてくれませんでしたね」と錬金術師に言いました。
    すると錬金術師は、こう言いました。
    「学ぶ方法は一つしかない。それは行動を通してだ」

    そうなのよね。。。
    誰かに教わったことは、役には立つけど、身につけるためにはそれを経験する必要があります。
    私も、もっともっと経験を積まなければ!!

    そして錬金術師が言ったことを忘れてはなりませぬ。


    「一度起きたことは、二度と起こらない。二度起きたことはかならず三度起きる」

    ≪あらすじ≫
    錬金術師は肩にハヤブサをのせて、少年の前を馬で進んでいた。
    ハヤブサは砂漠のことばをよく知っていた。

    戦争は続いており、時には風邪が甘い、むかつくような血のにおいを運んできた。
    近くで戦いが行われているのだった。

    そして風は少年に、前兆のことばがあること、それは常に、少年の目が見落としたものを彼に教えようとしていることを、思い出させた。

    錬金術師は、少年がもうほとんど旅の終わりにいると考えていた。
    それから少年と錬金術師は、大勢の男たちに囲まれた。

    錬金術師は男たちに「少年は錬金術師だ」と嘘を吐いた。
    そして、持っていた金を献上し、三日間もらえれば、少年は風となって野営地を破壊できる」と言い放った。続きを読む
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    2015
    08.31

    文学少女と慟哭の巡礼者

    文学少女シリーズ第5巻です、

    実は私は誤って、この第5巻から買ってしまいました。
    理由は「大絶賛されていたから」です。

    当時は、これがシリーズものであることも、ライトノベルであることも知らず、とにかく面白いという話だから読むしかない、という感覚でした。

    私は買ってから本書が第5巻だと知り、古本屋で第1巻から揃えました。
    そして文学少女シリーズは、わたしが大好きなシリーズとなりました。

    シリーズ中で、一番面白いのが第5巻。
    そのためにシリーズを集める価値がある一冊です。

    俺のみっともないあらすじなど読まずに買ってほしい、と心から思っています。


     “文学少女”と慟哭の巡礼者 (ファミ通文庫)



    ≪あらすじ≫続きを読む
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    2015
    08.09

    LOVE理論

    俺は自分の顔が嫌いだった。
    いつもむくんでいることに悩んでいた。
    だけど内科の医師は首を傾げただけだった。
    それでも俺がしつこく通院すると、最終的に一通の紹介状を書いてくれた。

    宛先は、心療内科だった。

    そんな俺にも彼女ができた。
    自分に自信が持てなくて、恋愛に悩んでるやつには写真を見せてやりたいくらい、綺麗な子だった。顔だけじゃない。そのときの俺にとっては100%理想と言い切れる彼女だった。

    今からする話は信じてもらえないかもしれない。

    付き合い始めてから数ヶ月たった頃、彼女がこんなことを言い出した。
    「あなたに似てる映画俳優を見つけたの」
    ニコニコと笑ってる彼女が持ってきたビデオの表紙に載っていたのは、、、レオナルド・ディカプリオだった。

    俺は笑った。
    わざわざ俺をこんな風にからかうなんて。やっぱりこの子は面白い。そんなことを思った。

    しかし彼女は、俺を真顔でジッと見ると言った。
    「ほんとに似てるんだけどなー」
    俺は、「偉いねえ」と笑いながら彼女の頭を撫でてやった。
    でも、どうしても気になって聞いてしまった。
    「ねえ、本当に似てると思う?」
    すると、彼女は、何の躊躇もなく、「うん」と、うなずいた。

    次に聞こえてきたのは「大丈夫!?」という彼女の言葉だった。
    気づいたら、俺は泣いていた。
    いや、それは、泣く、という感覚のものではなかった。急に世界がグラグラと揺れ始め、もう、本当に、何がなんだかわからなくなり、嗚咽がこみあげてきて、グシャグシャになっていた。

    劣等感を持ち続け、一日たりとも自分の顔を恨まない日はなかった。
    しかし、そんな日々が、彼女の存在によって救われた。
    今から言うことは、この世における、偉大な真実の一つだ。

    女は、好きになった男の全てを好きになる。

    ブサイクでも、チビでも、デブでも、貧乏でも、バカでも、歌って踊れなくても、女は惚れた男の全てを好きになる。

    そして、もうひとつ、この事実を付け加えておこう。
    この世には、キムタクよりお前の方がカッコイイと言う女が必ずいる。

    これは気休めでも、善意のウソでもなく、現実として世界はそうなっていた。
    この事実を知ったとき、俺は、本当に生きていて良かったと思った。

    ……信じられないか。
    うん、きっと信じられないと思う。
    そのことが簡単に分かってしまわないように、世界は作られているんだと思う。
    だから、こうしよう。
    俺の言っていることが本当かどうか、今から確かめに行こうじゃないか。
    答えは扉の向こうにある。

    続きを読む
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    2015
    07.31

    もぐらのバイオリン

    絵本です。

    不覚にも泣いてしまいました。


     もぐらのバイオリン (ポプラせかいの絵本)

     デイビッド・マクフェイル作・絵
     野中ともそ・訳


    ≪あらすじ≫
    もぐらは地中に、たった一人で暮らしていた。
    昼間はトンネルを掘り、夜間はテレビを見ながらご飯を食べて寝る。
    そんな生活を送っていた。

    「なんだか なにかが たりないなあ」

    ある夜、もぐらはテレビで、バイオリンを弾いている人間を見る。
    それは今まで聞いた音色の中で、一番うつくしく感じられた。

    もぐらはバイオリンを注文し、三週間ものあいだ毎日待ち焦がれ、
    そして、ついに手にしたバイオリンを弾いた。続きを読む
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    2015
    07.21

    アルケミスト

    いよいよ終盤です。
    少年<サンチャゴ>は、最後の旅に向かいます。
    その直前の最後の癒し。

    しかし、それこそが試練だという恐ろしいパートでした。


     アルケミスト―夢を旅した少年 (角川文庫―角川文庫ソフィア)




    ≪あらすじ≫
    少年が予言したとおり、オアシスに軍隊が攻めてきた。
    軍隊の者は残らず殺され、少年には金五十個が与えられた。

    少年は、砂漠の男たちから、オアシスの相談役になってくれと頼まれる。

    少年は砂漠で、ファティマと出会っていた。
    愛する女性のために、安定した仕事がしたかった。オアシスの相談役になりたかった。

    しかし錬金術師は、難色を示した。
    錬金術師は、オアシスの相談役になることで、今は幸せになれるが、何年も経つあいだに、不幸になると教えた。
    前兆を無視することは、それだけで不幸になってしまう。

    少年は、錬金術師と一緒に、砂漠へ出ることにした。
    その前に、ファティマに会いに行く。
    「僕は遠くに行く。僕が帰ってくることを、君に知ってもらいたいんだ。僕は君を愛している。なぜなら……」
    続きを読む
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    2015
    07.07

    荒木飛呂彦の漫画術

    荒木飛呂彦先生は、こう言いました。
    「この本は、いわば僕にとって漫画界への恩返しのようなもので、今まで学んできた「漫画の王道」を次の世代に伝えることによって、これまでの漫画を超えるような作品が生まれてきてほしいと願っています。これからの漫画界の繁栄につながってくれるのであれば、それに勝る喜びはありません。」


     荒木飛呂彦の漫画術 (集英社新書)

    ≪あらすじ≫
    本書は、「王道漫画の描き方」についての解説を目的とした本で、簡単に言うと「漫画のハウツー本」です。
    ここに書かれていることを読んで本当に漫画家になるのは数人かもしれないし、もしかしたら、たったひとりいるかどうか。僕にとっては、漫画そのものを描いた方が大勢の読者に読んでもらえるのですが、それでも、そのたったひとりのために、この本を書きたいと思います。

    この本では、30年以上漫画を描き続け、試行錯誤を繰り返してきた中で学んだ「王道漫画」の描き方を書いていきますが、それは昔から存在する、揺るぎない「黄金の道」だと言えます。
    漫画を描くならば、漫画の王道を知り、その「黄金の道」を歩むという意識を持って下さい。
    単に一過性でヒットすればいい、という態度で描き続けられるほど漫画は甘いものではない、とあらかじめ釘をさしておきます。

    黄金の道とは、地図のようなものです。
    地図も知識もなく登山した場合、頂上にたどり着くどころか、遭難の危険もあります。

    ある意味、マジシャンが手品の種を明かすようなもので、本当は隠しておきたい伝家の宝刀も含まれています。これまで独占してきたアイデアや方法論といった企業秘密を公にするのですから、僕にとっては、正直、不利益な本です。
    それでも書くのは、それを補って余りあるほどの伝えたい思いがあるからです。

    ■複数の情報を同時に流す
    セリフを例にすれば、「今日はパスタでも作ろうかな」という主人公の一言で、
    ・主人公はイタリアンが好き
    ・自分で料理する
    ・たぶん一人暮らし。
    ・貧乏じゃない。
    といった多くの情報を、読者に一度に伝えられます。続きを読む
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